- moneo:IIoTプラットフォーム
- ユースケース
消費量監視:持続可能で省エネの製造プロセスの組織化
moneo RTMを使用した生産における冷却回路の消費の表示と分析
生産では、たとえばレーザの冷却用に冷却水が供給されます。水供給の不足などによって生じる冷却能力の低下の検出が遅れると、エネルギコストが増加し、最悪の場合過熱とプラント故障につながります。
これは消費量を測定して冷却回路の熱出力を計算することで対処できます。
初期状態:消費量の測定なし
これまで、お客様には消費量の分散記録はありませんでした。合計消費量のみが記録され、個別の消費機器の評価はできませんでした。そのため、効率を向上させる措置やメンテナンスを具体的に計画することはできませんでした。
プロジェクトの目標:プロセスの信頼性向上
製造コストに製品あたりのエネルギ消費量を含めるために、より多くのプロセスセンサを使用することで、個別のサブエリアの詳細なエネルギ監視を可能にします。温度監視システムも、想定温度を超えた場合や到達しなかった場合にそれを検出して、冷却能力の低下や漏れを迅速に検出できるようにします。さらに、使用中の工業ガスの消費量はデジタルで記録します。すべての情報は、「グリーン生産」の基盤を形成し、DIN EN 16247-1に準拠するエネルギ監査の要件も満たします。
実装:moneo RTMによる消費量監視
ifm prover gmbhで、moneo|RTMが中央のサーバにインストールされます。
IO-Linkマスタは社内VLAN経由でサーバに接続されます。
振動センサはIO-Link経由でマスタに接続されます。
現在までに達成された成果:moneo RTMを使用した、すべての関連するエネルギ消費の、正確で詳細な記録
moneo RTMにより、お客様はすべての個別消費量を監視できると同時に、計算値機能により、それらを全体的な結果に組合せることができます。これによりお客様は、各消費機器に関して理想的な状態からの逸脱を個別に特定できるため、ターゲットを絞ったメンテナンスや最適化措置を開始できます。そのためmoneoへの投資は、より効率的なリソース使用と、その結果である持続可能なコスト削減への投資でもありました。
結論:moneo RTMのこれらの機能とサービスにより、エネルギおよびリソース監視に付加価値が提供されます
- 計算値:センサ値はデータモデリングによりプロセス関連情報に変換可能
- コックピット機能:プロセス内のすべてのセンサを包括的かつ個別に表示
- センサ値取得から分かる、個別の媒体消費量に関する詳細情報
- 内蔵アラーム管理:プロセスパラメータの変化に迅速に対応
- 加熱および冷却回路の監視
システムのセットアップ
- IO-Linkマスタ
- 液体監視システム
ダッシュボード
ダッシュボードには、このプラントの重要なプロセス値の概要が示されます。
- 戻り配管内の媒体温度
- 供給配管内の媒体温度
- 最後のリセットからの流量(流量計)
- システム内の現在の流量、単位リットル/分
- 計算された熱エネルギ
分析
分析により、履歴内の消費の様子を観測して評価できます。
タスクとチケット:moneo RTMによる開始/停止リミット値
センサのリミット値はmoneo RTMで定義されます。リミット値を超過した場合または到達しなかった場合には、アラームがトリガされます。とりわけ、次の値が考慮されます。
- SM6000でのオーバフロー(漏れ/ホース破裂/キャップ破損)
- SM6000での供給配管の温度超過(冷却システムの故障)
- TA2405での戻り配管の温度超過(プラントの温度超過)
計算値:計算値
冷却回路における決定的なプロセス値は熱エネルギで、そこから現在のシステムパフォーマンスを判断できます。計算には複数のプロセス値(供給および戻り配管の流速と温度)が使用されます。
- 流速、L/分
- 定数60(1時間 = 60分)
- 計算L/h = V
- 水の熱容量0.00116 kWh/(lK) = ρ*Cp
- 供給配管の温度
- 戻り配管の温度
- 温度差 = ΔT
- 熱出力(kW) = Q