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インピーダンス分光法

堆積物や泡によって、確実なレベル検出が困難になることがよくあります。インピーダンス分光法テクノロジでは、50~200 MHzの範囲の複数の周波数で、電磁場強度を測定します。各媒体により、この高周波スペクトラムスイープにわたって特定のシグネチャプロファイルが作られます。各ポイントで、次の3つの測定が行われます。

  • 電磁界の減衰
  • 電界の伝導性(電流を通す能力)
  • 磁界の誘電率(粒子を偏極させる能力)

媒体が存在する場合、これらの測定値はプロファイルに一致します。媒体が存在しない場合や、堆積物のみが存在する場合、測定値は一致しません。測定プロファイルが緑色のスイッチングゾーンにある場合、センサの出力状態が変化します。

媒体なし:上図は媒体がセンサ先端部を覆っていない場合を示しています。減衰、伝導性、誘電率ともに低くなっています。シグネチャプロファイルはスイッチングゾーンの外側にあります。

媒体あり:この次の図は、媒体が先端部に存在する場合を示しています。減衰、伝導性、誘導率はすべて高く、測定プロファイルはスイッチングゾーン内にあります。出力の状態が変わります。

残留物あり:残留物のみが先端部を覆っている場合、媒体の痕跡があるため伝導性と誘電率は高くなります。しかし媒体の量が少ないため、減衰は低くなります。プロファイルはスイッチングゾーン外で、出力状態は変化しません。

別の媒体ではプロファイルが異なります。IO-Linkを使用すると、プロセス値を評価して、たとえば油と水、全乳と2%牛乳などの材質を判別することができます。

特徴:

  • 堆積物の形成と泡の抑制。
  • フラッシュマウント式PEEKセンサ先端部は3A要件を満たします。
  • ステンレス製本体で堅牢。

すべてのバージョンはプログラミング可能ですが、工場出荷時デフォルト設定は水溶性媒体、油性媒体、粉体媒体、糖度の高い媒体に使用できます。

マイクロ波誘導式(gwr)

gwr動作原理では、ナノ秒(マイクロ波)範囲の電磁パルスを使用します。センサヘッドはパルスを送信し、パルスは金属プローブ(ガイド)を通って移動します。波が媒体に当たると反射して、金属プローブによって回収され、センサヘッドに誘導されます。パルスの送信と受信の時間差(タイムオブフライト)は、距離の測定値と直接比例します。

レーダーパルスを適切に分離するため、少なくとも150 mm²または直径150 mmの金属製の起動プレートが必要です。タンクに金属製の蓋がある場合、それが起動プレートとして機能します。

上図は金属製の蓋のあるタンクを示しています。蓋が起動プレートの役割を果たすため、起動プレートは不要です。

プラスチック製の蓋のタンクでは、金属製の起動プレートが必要です。直径が少なくとも150 mmのフランジが示されています。

開いたタンクでも、起動プレートが必要です。これを達成する簡単な方法は、フランジを金属製アングルにボルドで固定することです。

油性媒体では、液体面が水ほどうまくレーダーパルスを反射しません。信号を強化して封じ込めるために、二重配管アクセサリを使用する必要があります。

二重配管を使用することで、上記の起動プレートは不要です。これにより取付けが容易になります。しかし、固体やエマルジョンなどによるプローブと二重配管の間のブリッジにより、レベルの誤表示が生じることがあります。二重配管は水溶性媒体に使用でき、プローブに合わせて長さを切断できます。

特徴:

  • 一部のモデルは3A認証の分解洗浄(COP)仕様
  • 一部のモデルは圧力定格最高4 Mpa
  • ステンレス製
  • ほこり、霧、蒸気の影響を受けない

静水圧

静水圧とは、液柱が及ぼす面積当たりの力で、容器の全体形状や体積ではなく、容器の高さの関数です。静水圧の式を次に示します。

液体の密度そして比重が既知の場合、静水圧測定により液体の高さ(レベル)を判定できます。
一般的な静水圧アプリケーションは、密閉タンクにおける液体のレベル測定です。ビールタンク上部のCO2 など、液体の酸化防止のため不活性ガスが使用されることがあります。この場合、2つの圧力センサを使用して差圧を計算できます。上部のものがガスの圧力を測定し、底部のものがガスと液体による圧力を測定します。液体のみの圧力(液体のレベル)は、2つの測定値の差です。

静電容量式ポイントレベル監視(製品番号Kxxxxx)

静電容量式近接センサは接触または非接触で任意の材料を検出します。ifmの静電容量式近接センサを使用すると、非金属のタンクを通しても、液体または固体を検出するようにセンサの感度を調整できます。

Diagram of tanks with capacitive point level sensors for high and low level particulate and/or liquid detection

静電容量センサを使用してレベル検知を確実に行うために、以下を確認してください。

  • 容器壁面が非金属であること
  • 容器壁面の厚さが6~12 mm未満であること
  • センサの直近には金属がないこと
  • 検出面が容器壁面に直接接していること
  • センサと容器が両方とも同じ電位に接地されていること

静電容量式常時レベル監視(製品番号Lxxxxx)

ifmのLKおよびLT常時レベル監視センサは、16個の独立した静電容量式センサが積み重なって多重化されています。

Capacitance continuous level sensor diagram showing 16 capacitive cells in the probe

各セルが周囲を評価して媒体で覆われているかどうかを判断します。マイクロプロセッサが16個のセル全部を評価して、媒体レベルを判断します。

Capacitive sensor diagram showing capacitive cells exposed to air outside of the tank, the mounting, air inside the tank, and water level

LKおよびLTファミリには、オーバーフロー保護が内蔵されています。オーバーフローを監視するアルゴリズムは、一般的なレベル測定からは独立しています。そのため、出力が想定通りにスイッチせず、レベルが上昇し続けた場合、オーバーフロー保護によって強制的に出力がスイッチします。

さらに、LTシリーズでは媒体温度用の出力が別にあります。

超音波

超音波センサはレベルの測定に、表面から反射する音波の検出を使用します。媒体表面が音波を反射し、タイムオブフライトの測定により距離を判断します。

光電式センサとは異なり、媒体の色や透明度、反射率は超音波テクノロジには影響しません。

超音波センサは湿気やほこりにも高い耐性があります。検出面は非常に高い周波数で振動し、余分な湿気やほこりは、悪影響を及ぼす前に取り除かれます。しかし音波の速度は温度によって変わるため、極端な温度が精度に影響することがあります。

光電

O1Dレーザ距離センサとO3Dビジョンセンサは、pmdタイムオブフライトテクノロジを使用して媒体面までの距離を測定します。タイムオブフライト原理では、光子が表面に到達して戻ってくるまでにかかる時間を監視します。その後信号は受光素子によって処理されます。

このテクノロジは透明な液体のレベル測定には適していません。不透明な液体と固体のみに使用できます。

レーダ

デバイスはFMCW方式(FMCW = Frequency Modulated Continuous Wave、周波数変調連続波)に従って機能します。GHz範囲の電磁パルスが、77~81 GHzの範囲で常に変化する周波数で媒体に送られます。トランスミッタは送信信号の周波数を常に変化させるため、送信信号と反射信号との間に周波数の差があります。反射信号の周波数が、その時の送信信号の周波数から減算され、その結果レベルまでの距離に比例する低周波数信号が得られます。高速で信頼性が高く、正確なレベル測定値を得るために、この信号がさらに処理されます。

80 GHzのメリットは?

アンテナサイズと周波数は2つの重要な要因であり、レーダセンサの範囲分解能と精度を決定します。基本的に次のことが言えます。 

  • アンテナが小さいほど、レーダのオープン角度が大きくなります
  • 周波数が高いほど、波長が低くなります

図では、高周波数80 GHzテクノロジにより、同じアンテナサイズでもオープン角度を比較的小さくできることを示しています。

より強い信号、弱い干渉

小さいオープン角度を通して強い信号を高度に集中させることで、誘電率が低い媒体も検出できるようになります。集中度が高いとセンサの反射が増加するためです。高い集中度により、信号の干渉につながるアジテータやジェットクリーナの検出も防ぎます。

タンクの高さ全体にわたる高い分解能と正確なレベル測定 

産業用レベル検出などのアプリケーションでは、範囲精度(ミリメートルの単位まで)が主な優先事項です。測定精度と範囲分解能(レベルの変化をいかに正確に検出できるか)は、放射される周波数に依存します。77~81 GHz帯で利用できる広い帯域幅により、範囲測定が非常に正確になります。80 GHzレーダセンサは、24 GHzレーダと比較して20倍優れた範囲分解能と精度を達成します。また、高い分解能は液体レベルをタンク底の不要な反射から分離するのに役立ちます。これにより、センサはタンク高さの全体にわたって液体レベルを正確に測定でき、タンク底の不感区域を最小化できます。また、高い分解能により最小測定距離が向上するため、タンクが満杯の場合もタンクの最上部まで液体レベルを測定できます。