レベル監視による甜菜(テンサイ)搬送システムの保護
砂糖は、あらゆる食品・飲料にかかせない原料です。香り・色・風味を整え、味わいをもたらします。この甘さは、甜菜を原料に作られます。世界的な製糖会社Südzuckerは、最高品質の砂糖を生産・販売しています。
甜菜は、さまざまな工程を経て砂糖として販売されます。その中に農家から集荷された甜菜を加工するために搬送する工程があります。収穫された新鮮な甜菜をまず水で洗浄し、ベルトコンベアで搬送します。工程間の搬送に欠かせないのが、ポンプピット内の2台の大型水中ポンプです。レーダレベルセンサLW2120は、ポンプピットに設置されています。水位を監視し、水面上昇時にピットから排水するフロートポンプを制御します。以前使用していたフロートスイッチは、落ち葉や泥が付着して詰まりやすく、フロートポンプが正常に作動しませんでした。その結果、ポンプピットが満水になり、ポンプのモーターが故障していました。

ラックシステム内IBCコンテナの非接触レベル測定
IBCコンテナラックシステムの改修プロジェクトで、IBCコンテナを最も効率的にレベル監視できるソリューションを探していました。
以前は、粘性のある媒体が計測機器の測定部に付着するため、レベル監視のために定期的な保守や清掃の作業が必要でした。現在は、ラックシステム内の上部にレーダレベルセンサを設置して、IBCコンテナの内容物を非接触で測定しレベル監視を行うことで、この課題を解決しました。したがって計測機器を取外すメンテナンスが必要なくなり、必要な時だけIBCコンテナをラックシステムから取り出せるようになりました。注意しなければならないのは、IBCコンテナ内に撹拌機があることですが、LW2120は内部構造物の影響をアルゴリズムにより自動的に抑制する機能があるため、撹拌機があっても測定に影響しません。
IO-Linkの双方向通信により、HMIですべてのIBCコンテナの情報を確認でき、必要に応じてプロセス値表示やセンサのパラメータ設定のティーチングを実行できます。また、現在のレベルを基にコンテナのサイズと媒体濃度を入力すると、内容物の容量と重量が求められます。

焼入れ用冷却油バッファタンクのレベル監視
大型鋳造品製造では、さまざまな形状の部品を加工します。製造工程では、鋳造品を冷却油槽に入れて硬化させます。鋳造品の容量により、冷却油の一部が他のバッファタンクへ流れます。冷却油を他のバッファタンクへ送出するポンプは、レベルを基に制御するためバッファタンクの液面レベルの精密監視を行います。
レーダレベルセンサLW2120で、確実なレベル監視が実現します。注目点は、センサは、タンクから0.5m突出し底部まで2.5mの長さがある保護管に取付けられていることです。
このように取付が複雑になる環境でも、無料ソフトウェアifm Vision Assistantを使用して、センサやタンク上部の不感帯の設定、センサ測定のリアルタイム表示が可能です。これにより測定エラーを防ぎ、正確にレベルを検出します。また、レベル範囲全体で常に測定の信頼性が高いことが測定結果からも判断できます。

タンクの非接触式レーダ測定
EnviroFALK GmbHは、30年以上にわたって、世界中の幅広い産業に純水・超純水装置の設計・製造・販売を展開しているメーカーです。タンク内を非接触で監視するため、レーダレベルセンサLW2120を導入しています。
センサは、最大10メートルまでのレベルを不感帯なくミリ単位の高精度で測定できます。80GHz帯ミリ波レーダを使用し、密閉容器でも安定した正確な測定を実現します。また、拡張アンテナを使用して、密閉タンクの外側や開放容器内、樹脂タンクなどのレベル測定も可能です。
標準M12コネクタを使って間違わずにセンサを接続でき、IO-Linkによるリモートからのパラメータ設定や読取が可能で運用の利便性を高めます。スマートアルゴリズムを内蔵し、IO-Linkから簡単にパラメータを設定できます。タンクの高さ基準を1回設定するだけで、IO-Linkによりすぐに正確なレベル値が伝送されます。
