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超音波によるフロー測定
超純水、水、添加物10%以下の水性媒体に適した高精度の流量測定
SU Puresonicは最大1000 l/minの流量を高精度で検出します。超音波技術を使用しており、逆浸透プラントで生成される低導電の超純水にも適用されます。品質とメンテナンスのインジケータとして使用できる信号強度も常時検出されます。
SU Puresonicの測定管はステンレス製であり、測定要素、シール、可動部品はありません。そのため、損傷、漏れ、閉塞による不良は、設計に関連する圧力損失とともに、最初から考慮に入れる必要がありません。
SU Puresonicの詳細
お客様の声
「SUのステンレス製測定管は測定要素、シール、可動部品を使用していません。そのため、沈着物や摩耗による不良は、設計に関連する圧力損失とともに、最初から考慮に入れる必要がありません。」
Maximilian Meurer氏、測定・制御エンジニア、EnviroFALK社
「以前は電磁誘導式の流量センサを使用していましたが、時々、水に含まれる金属微粒子によるエラーメッセージに対処する必要がありました。SU Puresonicではそのような問題は起きていません。」
Daniel Kaltenbach氏、流体工学設計エンジニア、EFD Induction GmbH社
「信号強度の出力から、汚染やプロセスの変化についての判断を下すことができます。プロセスの変化については動作状態表示LEDや診断出力からも示されます。これらにより、メンテナンスを早い段階で実施して、ダウンタイムを防ぐことができます。」
水処理プラント建設業者
ユースケース
水処理における高精度の流量測定
EnviroFALK GmbHは30年以上にわたって、世界の幅広い産業向けに純水・超純水系の設計、製造、販売を行ってきました。逆浸透は水処理における重要なプロセス段階の1つです。逆浸透では、供給される軟水を純水へと濾過します。このお客様にとって重要なパラメータは、処理プロセスの最終段階で生成される純水の量です。その流量に基づいて、特に、使用中の逆浸透膜フィルタの中にメンテナンスすべきものがあるかどうかを確認できます。
流量を測定するために、このお客様はSU Puresonic超音波センサを使用しており、このセンサは最大1,000 l/minの流量を高精度に検出できます。超音波技術の使用により、このセンサはEnviroFALKのプラントで生成されている低導電の純水や超純水にも適用できます。LDLファミリの導電率センサと併用することで、濾過プロセスの品質と流量を高い信頼性で制御できます。
部品洗浄における水量調整
ifmの顧客である自動洗濯技術メーカーは、洗濯プロセス全体の設備を構築しています。クルーズ船で使用される洗濯機もその1つです。
技術的に処理された海水を使用して洗濯機に真水を供給しており、そのために、使用する流量センサに対して特殊要件が考慮されています。その理由は水の低導電率です。そのため、電磁誘導式の測定原理などの従来の測定原理では限界がありました。
一方、SU Puresonicは、超音波技術を使用しているため、超純水のような低導電率の場合も問題なく使用でき、真水の供給状況を高い信頼性で監視できます。それに加えて、洗浄剤による泡の形成が増える産業用水には、SMシリーズの電磁誘導式センサを使用しています。
金属粒子があっても故障せず測定を継続
EFD Induction GmbHは、70年以上にわたって誘導加熱装置を開発しています。ドイツ・フライブルクの拠点では製品全般を扱っていますが、それには高周波焼入れ装置も含まれます。高周波焼入れ装置では、自動車の駆動部品などの金属部品に対して誘導加熱処理後、水性媒体によって冷却して、目的の硬度に仕上げます。
EFD Induction GmbHは、SU Puresonicを使用して、このシステムの冷却回路内の流量を監視しています。超音波測定原理により、この測定が水に含まれる金属微粒子の影響を受けることはありません。SU Puresonicのもう1つの長所は、部品不使用のステンレス製測定管です。これは必要に応じて簡単に洗浄できます。加えて、信号強度出力を使用して、配管系の現在の沈着物の程度を判断し、それにより必要に応じて洗浄を実施できます。
冷却水の供給に使用
冷却水系では、水を使用して十分に放熱させ、プロセスの品質を保証し、工具の摩耗を防ぎます。特に半導体産業などの緻密さを要する製造プロセスにおいては、超純水がよく使用されます。メリット:配管系の腐食と石灰化、および電気部品の短絡が回避されます。
効率的に冷却するためには、水流を高精度に検出する必要があります。媒体が低導電となる超純水系では、超音波技術が測定に最適です。この用途に適したセンサがSU Puresonicインライン超音波センサです。このセンサは流量を高い信頼性で検出します。
クランプ型デバイスとは対照的に、インライン型デバイスでは絶対測定のための較正は必要ありません。精度に影響を与える取付け関連エラーも最小限に抑えられます。インライン型デバイスには、壁の厚さの不均一や配管の素材特性などにより発生しうる、取付け後の調整不良を防ぐことができるという利点もあります。
状態監視
信号強度が常時検出されるため、早い段階でメンテナンスの必要性を判断し、ダウンタイムを最小限に抑えやすくなります。信号強度の状態は診断出力経由、IO-Link経由、またはSU上の動作状態表示LEDにより読み取ることができます。
流量 | 温度 | 信号品質 | 出力2 (アナログ信号) |
出力1 (診断) |
|
---|---|---|---|---|---|
緑 | 通常 | オン | |||
青 | 低 | オフ | |||
赤の点滅 | 信号なし | 3.5 mA // 21.5 mA | オフ |
従来の配線では、「低レベル信号」と「信号なし」を区別することができませんが、すべてのイベントがIO-Link経由で詳細に出力されます。
システム接続
IO-Linkによる付加価値
- 透過的なプロセス
現在の流量に加え、総量、温度、デバイスの状態、2つの切り替え型しきい値に関する情報もIO-Link経由で取得できます。 - 状態監視
信号強度(非循環式)により、汚染やプロセスの変化が起きている可能性があることが示されるため、メンテナンス対策を早い段階で実施して機械のダウンタイムを最小限に抑えることができます。 - 損失のないデータ伝送
IO-Linkにより損失のないデータ伝送が可能:デジタル通信により変換ロスは排除され、磁場などの外部の影響はデータ伝送にまったく影響しません。損失のない伝送に加えて、デジタル信号により精度と解像度が向上します。