- IO-Linkの利点
- システム概要
- トレンド
IO-Linkのトレンド
IO-Linkはセンサ、アクチュエータ、制御の主要なメーカーによって開発され、この画期的なテクノロジは常に改良されています。 フィールドでの使用に継続して適合することを保証するため、業界の重要なトレンドに重点を置いています。
コンテンツ
プロファイル
PLCはプロファイル機能ブロックから、さまざまなメーカー製のIO-Linkデバイスのプロセス値に、常時オンラインでアクセスできます。「通信仕様」とセンサに保存されているプロファイルパラメータにより、データが標準化された方法で提供されるためです。 さまざまなセンサ分解能も同一の形式でPLCに提示されます。
このような標準システムプロパティにより、プロセスデータ、IDデータ、診断データに、デバイスとは独立して統一した方法でアクセスできます。 その結果、制御プログラムへの統合ははるかに容易で迅速になります。
IO-Linkを使用して、さまざまなデバイスの診断データや構成、機能を標準化し、統一の方法で利用できるようにできます。 このデータにアクセスするには、PLC内のユニフォームブロックが使用されます。 パラメータ設定からプロセス値の評価まで、ユーザにとっての複雑さが大幅に軽減されます。
さらに、イノベーションを促進するために、メーカー固有の診断や拡張、機能を実装することも可能です。 しかし、この非標準的な使用の結果、さまざまなメーカーのデバイスが比較できなくなったり、汎用的に適用できなくなったりします。
IO-Linkセーフティ
IO-Linkは年月をかけてセンサ/アクチュエータ通信システムとして確立されてきました。 セーフティテクノロジの分野でIO-Linkのメリットを享受するため、IO-Linkセーフティが開発されました。配線の削減、必要な従来型の入出力カードの削減、状態監視用のアナログ測定値の使用といったメリットを提供します。
要件
- さまざまなメーカー製のデバイスを統合するための、5極M12コネクタと統一なソフトウェアツール
- さまざまな信号出力のデバイス用にセントラルFSマスタ
- 既存の「標準」（OSSDなど）との互換性
- ポート起動時の、保存されたパラメータ、信頼性、I/Oデータ構造の自動チェック
- セルフテストの時間に応じたFSマスタとFSデバイスのタイミング調整
- 不良FSデバイス交換時のパラメータ自動伝送
デバイスはIO-Linkセーフティマスタ（FSマスタ）に接続されます。 さまざまなメーカー製のデバイスを、統一のセンサ/アクチュエータインターフェース（M12/5極）で簡単に統合できます。 将来、デバイスを統合する際に特殊なゲートウェイの数を削減するために、試運転用に汎用ソフトウェアツールが使用されます。 コンパクトなFSマスタを使用することで、評価カード（入出力カード）を大量に必要とすることはなくなります。 これにより配線が削減され、アナログ値の処理が簡単になります。 FS PLCとの通信は、対応するFSCPドメインで行われます。
互換モードでは、これまでどおり2つの独立したOSSDチャンネルを利用できます。 2つのモードから選択できます。 そのため、センサをIO-Linkから構成して簡単にセットアップして、OSSDモードで動作させることで、セーフティ関連イベントを高い信頼性で信号伝送できます。
起動後すぐに安全な動作を保証するため、FSデバイスはポートの起動時に、保存されたパラメータ、FSCP、ポート番号、I/Oデータ構造をチェックするように、FSマスタから指示されます。 IO-Linkはこれらのセルフテストの時間に基づいて、その結果としてのFSデバイスの準備の遅延を相殺するため、FSマスタの動作準備を遅延します。
ifmのIO-Link対応の代替セーフティ製品
AL200Sで、ifmはIO-Link環境で最初のセーフティ製品を発表しました。 AL200Sは安全入力と出力を備えた、PROFIsafe向けの安全なIOモジュールです。 安全な機械式接点とOSSDセンサとの接続に適しています。
統合/オープンアライアンス4.0
PROFINETやEtherNet/IPなどのフィールドバスで、IO-Linkデータをゲートウェイ経由でシームレスに統合できるようにするために、IO-Linkと上位プロトコルおよびシステムとの間の交換フォーマットが定義され、さらに標準化されています。 これにはITシステムとの接続を可能にするために、OPC UAやJSONなどの重要な交換フォーマットも含まれます。 この目的で、主要メーカーが「Open Industry 4.0アライアンス」で協力して、異なるメーカー製の製品間の使いやすさと互換性を保証するため、効果的に発展を推進しています。
IO-Link コミュニティによって定義される仕様では、最も低いIO-Link フィールドレベルから、IT環境のクラウドベースのサービスまで、均一で標準化されたデータの一貫性が求められ、その結果JSONベースの交換フォーマットが選択されています。 これにはRESTインターフェースとしてのAPIと、MQTTによるデータ伝送の両方が含まれます。 データマッピング、システム動作とセマンティックな定義が含まれます。
IT環境にシームレスにデータを伝送するため、JSON（Java Script Object Notation）は、すべてのシステム境界を超えて使用できる高度に合理化された交換フォーマットとして確立されています。 セマンティックスの追加仕様により、データを容易に解釈することも可能になりました。 これによりIO-Linkレベルを、従来のPLCオートメーション全般に含まれないMES/ERPシステム、クラウドベースのサービスやアプリケーションに、いわゆる「Yパス」でシームレスに接続できます。
「産業における、モノのインターネット」（IIoT）では、設備と機械が互いに接触します。 クラウドでは、各機械は仮想工場内のデジタルで表現された機械に対応します。 実際の機械と仮想機械はそれぞれ独自の管理システムがあるため、同じ言語は使用しませんが、仮想工場への接続を確立できます。 目的はデータから情報を取得することです。 効率的に使用するために、機械の状態の詳細や、必要なメンテナンス、生産を増量する可能性、エネルギーを節約するオプション、その他多くの情報を取得できます。
IO-Linkワイヤレス
IO-Linkの主な成功要因の1つは、インテリジェントセンサとアクチュエータを、標準化されたセンサケーブルで簡単に配線できることです。 より多数の接続機器間で高速での簡潔なデータ交換の需要の高まりに対応するため、将来配線を省略することも可能です。 オートメーションの分野では、IO-Link、5G、またはWifi 6などのモバイル通信標準は、リアルタイムM2M（machine-to-machine）通信の構成要素となります。 IO-Linkテクノロジはifmにより共同で設立されましたが、さまざまなプロセス値にリモートアクセスして、変換ロスなしで診断と状態監視が可能になり、コントローラやフィールドバスからは完全に独立しています。
IO-Linkがワイヤレスになりました！ これにより設置作業が最低限まで軽減されます。 リアルタイム通信により、プロセス値の変動を直ちに検出できる高速な応答時間が保証されます。 さらに、不良コンポーネントは広範な配線なしでごく短時間で交換できるため、長い生産ダウンタイムを回避できます。 さらに、AGVやロボットなど、通常ケーブルがすぐに摩耗するようなエリアでのダウンタイムは排除されます。
アプリケーション
- ロボット、ドローン、またはAGVなどのオートメーションプロセス（最大伝送速度と削減された範囲での高可用性）
- ゴミ収集ルートのインテリジェントな計画のためのコンテナレベルなどのタイムクリティカルでない監視（多数の接続機器があり、低データ量と電流消費、長距離の商品エネルギー効率）
- 検出対象材料と一致する、パラメータ調整などのためのプロセス値の診断、パラメータ設定、表示（少数の接続機器で高データ量、中距離から短距離の中速伝送）
目的は、標準ケーブル接続と比較して、最大5倍の数のIO-Linkデバイスが、5 ms未満のサイクルタイムでマスタと通信することです。 実用的な面では、これは最大40台のデバイスが1台のマスタと無線で通信できることを意味します。 たとえば、1つのRFエリア内に3台のマスタがあれば、最大120台のデバイスとの通信が同時に可能になります。 周期的データ（プロセスデータ）と非周期的データ（リクエストによるデータ）の両方を伝送できます。 デバイスとマスタの間は20 mまでの距離を置くことができます。
ifmのIO-Link対応の代替ワイヤレステクノロジ
io-keyとBluetoothアダプタは、この方向でifmの最初の製品です。 そのためすでに、GSMモバイルネットワークまたはBluetooth経由で、アプリケーションのプロセス値にアクセスすることができます。 ワイヤレスのコンセプトは、オートメーションなどのプロセスおよびタイムクリティカルなアプリケーションでは特に重要で、多くの接続機器が互いにほぼリアルタイムで通信しています。ifmにはこのファクトリーオートメーションの分野で、50年を超える経験があります。