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ハイジェニックアプリケーション向けPI圧力センサ
定番製品の機能がさらに進化:高い測定精度を実現するPI圧力センサ
ifmのPIシリーズ圧力センサは、長年にわたり食品・飲料製造業でその価値を認められてきたロングセラー製品です。この定番製品に改良を加え、パワーアップした機能を提供します。IO-Link32ビットプロセスデータによる約2万ステップの高い分解能が実現しました。差圧式測定に大きなメリット: 差圧式測定のアプリケーションでは、高い静水圧に耐えられるようにセンサの測定範囲を広く設計します。測定範囲が広い分、旧型センサでは分解能が低くなることがありましたが、新しいPIでは高精度な測定が実現し、詳細な情報が得られるようになります。
さまざまなメリット:IO-Linkにより、センサは媒体温度の検出と伝送も可能です。このため、温度測定のポイントを追加する必要がありません。
製品の特長
新しいPIセンサのメリット
センサはフラッシュマウント式で強度に優れたセラミック測定セルを使用。これにより、頻繁な圧力ピークや過負荷にも耐久性と長期安定性を発揮します。また、媒体に含まれる粒子等による傷もつきません。
主なアプリケーション
新しい圧力センサPI1シリーズは、乳製品製造工場や醸造所等をはじめ、液体を取り扱うさまざまな食品製造アプリケーションのタンクや配管の圧力測定に適しています。
正確なタンク内レベル監視
過酷な環境:スプレーボール洗浄
ユースケース
泡の多い媒体のレベル監視
タンク内の媒体に発泡があると、レベル測定は非常に難しくなります。センサを下向きに取付けた測定の多くは、媒体の表面が安定しないと測定の信頼性を確保できません。また、泡は信号強度に影響して誤測定の原因となります。
このようなアプリケーションでは、泡が測定に影響しない静水圧検出によるレベル測定が適しています。誤測定や信号の損失がなく、機械性能と稼働率を改善します。
圧力ピークが発生する配管の圧力測定
ある食品メーカーのお客様は、PI1を使用して配管内の圧力を測定しています。このセンサは、高い分解能でプロセス値を見やすく表示するディスプレイ付な点が適しています。
他にも、センサに採用されているセラミック測定セルが圧力ピーク下で問題なく測定できるメリットがあります。ダイアフラムの封液の漏れによって発生する製品汚染の危険性も、セラミック測定セル式のため心配ありません。
発酵タンクの圧力監視
発酵タンクは内部に残留物が残りやすいプロセスです。このような残留物を除去するため、従来のCIPプロセスに加えてスプレーボールを使用してタンク内を高圧洗浄することが一般的です。
PI1シリーズの圧力センサは、ウォーターノズルやスプレーボールの直接噴射の高圧に耐えられるセラミック静電容量式測定セルを採用しています。こうしたアプリケーションでは、従来の金属ダイアフラムは変形・破損しやすかったですが、強度にすぐれたセラミック測定セル式では安定しています。
システム接続
IO-Linkによる付加価値
32ビットプロセスデータによる約2万ステップの分解能を達成した新しいPIは、広い測定範囲で情報を詳細に表示します。
IO-Linkは、信号変換時のロスがなくEMC等のノイズが影響しないデジタル通信のため、データを損わずに伝送できます。IO-Link経由で診断データも提供可能です。
IO-Linkにより精密な分解能で圧力値を正確に出力します。これによりプロセスの常時監視が手軽にできます。また、媒体温度をIO-Link周期データ通信で伝送します。
IO-Linkにより圧力センサを、すぐに簡単に設定できます。
またシミュレーション機能も搭載しています。
改良点
より高い分解能と最適化された設計
新しい圧力センサは、負圧から10 MPaまでの広い測定範囲に対応し、IO-Link 1.1による約2万ステップの分解能を実現します。これにより、差圧測定で特に重要とされる、範囲全体の中の一部分の測定精度を高めることができます。また、温度補正機能も向上しました。
センサ設計の小さな改良が、アプリケーションに大きな効果をもたらします。例えば、新しい圧力センサでは大気ベントを側面90°の位置に配置する改良を行いました。これにより、例えば通気メンブレン部分に汚れや結露が付着して故障の原因となることを防ぎます。操作性が向上したPI: 3つの押ボタンによりパラメータ設定操作のし易さを実現しています。